私にとって今日は第二の誕生日

今日はいよいよ手術の日。会社に行く前、夫は心配そうに聞いてきた。「大丈夫か?一人で帰ってこれるか?」 私は自分でも驚くほど落ち着いていて「大丈夫だって」と答えていた。だって指折り数えて待っていた日なのだから・・・。  
手術が決まってからの3週間、不自由なめがねの生活。(コンタクトを主にしていたのでめがねは補助的で一日のうち朝と夜だけしかかけていなかったのです。 度数も外にかけていくわけではないので手元だけでよいということで0.3か0.4ぐらいの見え方でした。このめがねで一日中を過ごすということは結構つら かったのです。)  
二人の子供は期末テスト中なので私のことは頭にない様子。昼食にサンドイッチ、夕食にカレーの用意をしておくからと声をかけておいた。
昼食を早めにとり、12時にクリニックに入った。12時より検査。私の手術は2番目で13:30〜14:00。予定通り13:30手術着を着用した女の人 が迎えにきた。手術室入口でスリッパに履き替え、頭にシャワーキャップのような帽子、そしてかっぽうぎのような手術着を着せてもらい自分の名前を告げて手 術の椅子にすわった。
シートが倒され頭が固定され目の周りの消毒が始まった。椅子が機械の下に移動した。説明で聞いていたようにマーキングがありその後フラップが作られた。見 え方は白くボーっとなったが痛みは全くない。きれいに作れましたの声が聞こえほっとした。
続いてレーザー照射45秒の声、赤いものをじっと見ていた。残りの秒数が何度か聞こえた。又、いいですよその調子での声が聞こえ励みになった。フラップのときと同じく痛みは全くなかった。右目終了。続いて左目。  手術が終わってすぐ検査があった。腕時計を見たら白くボケていたが14:05だった。目があけるともやがかかっていてしょぼしょぼした。涙が出てきた。
15:00までリクライニングシートでゆっくり休んで帰宅した。めがねよりよく見えると実感する。
16:30 夫より電話があった。「どうだ?」に対し「いいみたい、見えるよ」と答える。
17:00 目がしょぼしょぼした感じがとれてきた。
18:00 もやがずいぶんとれてきた。すごく遠くがよく見える。近くはボケている。子供と朝作っておいたカレーをあたため食べる。
19:00 保護用めがねをかけて食事の後片付けを済ます。
22:00 夫帰宅。早速見えるようになったことを話した。夫は「よくやったなぁ。俺にはできない」の一言。
目の良い人に理解しろと言っても無理なんだ。見えることが当たり前と思っているから・・・。
私にとって今日は第二の誕生日。子供の頃、めがねを作りにいった先で「視力は財産である」と書いてあったことを思い出した。子供心に目の悪い自分は大切なものがないと思い悲しかったっけ・・・。でも今は大切な財産を得たようだ。
これからは今まで以上に目を大切にし日常生活を楽しみたい。

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