もう、メガネを探さないで済む

小さい時、忘れ物名人だった私は、歳を重ねた現在は、忘れ物の達人になりました。
買い物をして大きなお札で支払いをした時、肝心のものも、つり銭も受け取らず、帰ろうとしたのは、日常茶飯事で、時にはハンドバッグさえも置き忘れます。そんな私が、いわゆる老眼になりました。

還暦を過ぎてもなお、眼鏡いらずの生活をしていた忘れ物の達人が眼鏡と付き合うのは大変でした。 台所、テレビの横、パソコンの前、洗面台、ベッドの横、トイレの中と、いたるところに眼鏡を置くようにしました。 それなのに、なぜかいつも眼鏡を探していました。
わずか3~4年の間に買い求めた眼鏡の数は、恥ずかしくてとても人に言えないほどです。 それでも必要な時に、いつも眼鏡が手元にあったわけではありません。 そんな理由で、いつのまにか目を使う行為を遠ざけるようになり、日々の生活が急速に味気ないものになってゆきました。

眼内レンズの装着術の存在を知ったのは、インターネットのおかげです。
私にとって視力の回復は、本来の自分に立ち返ることでもありましたので、即座に手術を受けることにしました。 「たとえ、どんな結果になっても今より悪くはならない」と、腹をくくりました。 手術は、あっけないほど簡単に終わりました。
術後の経過も順調で、現在は眼鏡の要らない生活を満喫しています。 もう、メガネを探さないで済む。 この安心感と幸せを、ひとりでも多くのひとが実感できますように・・・・・。

 前の記事  «  次の記事   »
     

このページの最初に戻る